Favとは何か?認知と成果の間にある「好かれる理由」を事業の力に変える|国内外の調査と事業例でわかる
記事が読まれた。候補者と面接できた。商談の席にも着けた。それでも、必ず選ばれるわけではありません。接点が生まれてから意思決定までの間には、「この会社なら話が通じそうだ」「もう少し知りたい」「任せても大丈夫そうだ」と感じる時間があります。
Alpha Favは、その時間に積み重なる理解・好感・信頼・期待・想起をFavと呼びます。Favは、認知を増やすための飾りでも、誰にでも気に入られるための愛想でもありません。人が企業を知り、意味を感じ、次の一歩を選ぶまでを実務で扱うための考え方です。

10〜30分。課題が固まっていなくても構いません。

公開調査から見るFavの位置づけ
接点を増やすだけでなく、評価段階で信頼と選ぶ理由を育てる必要があります。Googleの「Decoding Decisions」は、英国の18〜65歳のオンライン購買者31,000人を対象に、31カテゴリー・31万シナリオの模擬購買を行い、情報の提示と行動科学上の要素が選択を動かす一方、既に好むブランドへの選好も強く残ることを示しました。

参照:「Decoding Decisions: The Messy Middle of Purchase Behavior」Google / The Behavioural Architects
Favとは何か|認知と成果の間にある中間指標
Favとは、企業との接点を持った人が「理解できる」「感じがよい」「信じられる」「期待できる」「必要なときに思い出せる」と感じる状態の総称です。
Alpha Favが実務で使う概念であり、学術的に標準化された一つの指標ではありません。好意度、信頼、再訪、推奨、応募意向など、既存の複数指標を一語で乱暴に置き換えるものでもありません。成果の手前にある変化を、発信・採用・営業・日常コミュニケーションの担当者が同じ言葉で話すための枠組みです。
たとえば記事の表示回数が増えたのに問い合わせが増えない場合、問題を「SEOが弱い」と決めつけるのは早すぎます。検索意図と記事がずれている、会社の得意分野が伝わらない、相談後の進み方が見えないなど、接触後のFavに原因があるかもしれません。

IMPと成果の間にFavがある
IMPを増やす施策と、接触した人が選ぶ理由をつくる施策は、分けて考える必要があります。
IMPは広告やコンテンツの表示・接触を捉える言葉として便利です。ただし、見た人が内容を理解したか、他社との違いを説明できるか、安心して相談できるかまでは分かりません。反対に、既存顧客から強く好かれていても、見つけてもらえなければ新しい成果は増えにくいでしょう。
そこで、接触から成果までを三段階に分けます。どの段階が詰まっているかによって、打ち手は変わります。
| 段階 | 相手に起きること | 確認する指標 | 主な打ち手 |
|---|---|---|---|
| IMP | 企業や情報を見つける | 表示、到達、指名検索 | SEO、広報、広告、紹介 |
| Fav | 意味を感じ、評価が育つ | 再訪、返信、応募意向、質問 | 言語化、体験設計、対応改善 |
| 成果 | 実際に意思決定する | 問い合わせ、受注、採用、継続 | 提案、条件、運用、提供品質 |
成果が出ないときは、三段階を一気に直そうとせず、最初に落ちている場所を探します。IMPが足りないのか、Favが育っていないのか、最後の条件や運用に問題があるのか。区別できれば、施策の優先順位が決まります。
Favを構成する5つの要素

Favは、理解・好感・信頼・期待・想起の5要素に分けると、観察と改善ができます。
「好かれているか」という一問だけでは、改善につながりません。会社の説明が分かりにくいのか、対応に不安があるのか、相談後の変化を想像できないのかで、直す場所は違うためです。

5要素は必ず同じ順番で育つとは限りません。以前から代表を知っていて信頼が先にある人もいれば、検索記事で理解が進み、問い合わせ後に好感が生まれる人もいます。重要なのは、接点ごとに何を育てたいかを決めることです。
| 要素 | 相手の状態 | 観察できる言葉・行動 | 改善の例 |
|---|---|---|---|
| 理解 | 何をする会社か説明できる | 質問が具体的になる | 対象・提供範囲・進め方を明示 |
| 好感 | 姿勢や言葉に嫌な違和感がない | 会話が続く、返信がある | 誇張を減らし、相手の言葉で話す |
| 信頼 | 任せても大丈夫だと思える | 情報開示、相談、紹介 | 約束、担当、期限を守る |
| 期待 | 相談後の変化を想像できる | 進め方や費用の質問が出る | 成果物と支援後の状態を示す |
| 想起 | 必要な場面で思い出せる | 再訪、指名検索、再相談 | 一貫したテーマで発信を続ける |
Favは迎合でも、表面的な好感度でもない
Favを高めるとは、誰にでも好かれることではなく、合う相手に約束と実際の体験を一致させることです。
価格を下げる、相手の希望を何でも受ける、耳触りのよいコピーを書く。短期的に反応は増えても、提供できない期待をつくれば、契約後や入社後に信頼を失います。Favは「気分のよさ」だけでなく、断る基準、説明の透明性、仕事の進め方まで含みます。
選ばれない相手を明確にすることもFav設計です。支援範囲、料金の考え方、契約期間、意思決定の所在を先に伝えると、合わない相談は減ります。その一方で、合う相手には安心材料が増えます。
Favは「ファンを増やす施策」だけを指しません。まだファンではない人が、記事をもう一本読む、面接を続ける、社内で相談先として共有するといった、小さな前進も含みます。
なぜFavを事業の指標として考えるのか
人は認知した直後に必ず行動するわけではなく、比較・探索・他者への相談を重ねるため、その途中を整えないとIMPが成果へ変わりません。
この章では、購買、信頼、採用の三つからFavの必要性を整理します。別々の部署で起きているように見えても、相手から見れば「この会社を選ぶか」という一つの体験です。
- 意思決定の往復
- 企業への信頼
- 候補者体験
意思決定は一回の接触で終わらない
検索、記事、動画、比較、口コミを行き来する過程で、企業への評価は何度も更新されます。
最初に記事を読んだ時点では、まだ社名を覚えていないかもしれません。次にサービスページを見て、後日社内で共有し、別の記事で代表の考えを知り、ようやく相談する。この途中で説明が食い違ったり、必要な情報が見つからなかったりすると、候補から外れます。
Googleの意思決定研究では、最初の刺激と購入の間で、人が探索と評価を往復する「messy middle」が紹介されています。Alpha FavのFavは同じ理論を言い換えたものではありませんが、接触と成果の間を一つの直線として扱わない点は共通しています。
Googleの「Trends to help understand what customers want」では、最初の印象と最終購入の間に、検索・広告・リンク・動画などが入り組む意思決定過程があると紹介されています。
参照:「Trends to help understand what customers want」Think with Google
信頼は企業が説明するだけではつくれない
企業が何を言うかだけでなく、誰が言うか、実際の対応が一致しているかまで見られています。
サイトに「丁寧に伴走します」と書いても、問い合わせの返信が遅く、商談担当と実務担当の説明が違えば、信頼は育ちません。反対に、不得意なことを先に伝え、確認事項を期限までに返し、契約後も同じ姿勢が続けば、派手な表現がなくても信頼は積み上がります。
2026 Edelman Trust Barometerは、28か国33,938人を対象とする世界調査です。日本企業だけの結論として読むべきではありませんが、信頼する人の推薦が、現在は信頼していない企業への見方を変え得るという結果は、企業発信だけで完結しない意思決定を考える材料になります。
Edelmanの「2026 Edelman Trust Barometer」では、信頼している発信者からの推薦が、企業への信頼を見直すきっかけになり得ると報告されています。
採用でも企業の印象と候補者体験がつながる
候補者は求人票だけでなく、企業サイト、記事、連絡、面接、結果通知を通じて「ここで働くか」を判断します。
採用広報で魅力を伝えても、日程調整が煩雑、面接官ごとに説明が違う、質問に答えられないといった体験が続けば、応募時の期待は下がります。逆に、選考基準、面接回数、回答時期が明確で、候補者の質問に一貫して答えられると、入社判断に必要な情報が揃います。
LinkedIn Talent Solutionsの候補者体験に関する解説でも、採用前の企業ブランドと、応募後の体験が将来の関与や周囲への語られ方に影響し得る点が示されています。採用マーケティングと選考運用を分離しすぎないことが大切です。
LinkedInの「How to Measure Candidate Experience」では、候補者体験を応募経路、離脱、満足度、承諾など複数の観点から測る方法が整理されています。
参照:「How to Measure Candidate Experience」LinkedIn Talent Solutions
Favが生まれる4つの接点
Favは一つの広告や面接で完成せず、検索・サイト・対話・契約後の連続した体験でつくられます。
最初の発信がよくても、次の接点で説明が変われば評価は下がります。反対に、各接点で同じ文言を繰り返す必要はありません。相手の状況に合った情報を出しながら、約束する価値と仕事の姿勢を揃えます。
- 検索・SNS
- サイト・記事
- 面接・商談
- 契約後・入社後

検索・SNS|最初の期待をつくる
最初の接点では、目立つことより「誰のどんな悩みに答える会社か」を誤解なく伝えることが重要です。
検索結果のタイトル、説明文、SNSの投稿、紹介者の一言は、企業に対する最初の仮説をつくります。そこで過度に広い約束をすると、クリックは増えても本文や商談で期待差が生まれます。
記事なら、検索者が知りたい結論を先に示し、対応できる範囲とできない範囲を分けます。採用なら、会社の理想像だけでなく、実際の仕事内容、チーム、評価、難しさを載せます。正確な期待は、次の接点での理解を早めます。
サイト・記事|自分との関係を理解してもらう
サイトと記事の役割は情報量を増やすことではなく、読者が「自分の課題に関係がある」と判断できるようにすることです。
理念、サービス、会社情報がそれぞれ正しくても、つながりが見えなければ相談理由になりません。誰を支援するのか、どの仕事を巻き取るのか、顧客側に残る判断は何か、開始後に何が変わるのかを、読者の順番で示します。
コラム記事では一般論だけで終わらせず、判断基準、比較表、手順、テンプレートを置きます。読者がその場で仕事を一つ進められる記事は、企業の専門性を説明するだけでなく、体験として伝えます。
面接・商談|説明と対話で信頼を確かめる
面接や商談では、上手に話すことより、相手の懸念を特定し、答えられることと持ち帰ることを分ける方が信頼につながります。
一方的な会社説明は、相手が判断に必要な情報を取りこぼします。候補者なら仕事内容や上司との関係、顧客なら担当範囲や進捗確認の方法など、迷いの内容は人によって違います。先に質問し、判断材料を揃えます。
その場で答えられない質問を曖昧に返す必要はありません。「誰に確認し、いつ返すか」を決め、期限内に返信する方が安全です。面接官・営業担当・実務担当の説明を揃えるため、頻出質問と回答の根拠を共有しておきます。
契約後・入社後|約束を日常で証明する
契約や入社はFavの完成ではなく、事前に伝えた約束が本当かを確かめる期間の始まりです。
定例の目的が分からない、チャットの返事が人によって違う、決定事項が残らない。小さな不一致が続くと、提案時の期待は薄れます。逆に、次の行動、担当、期限、判断待ちを毎回整理すると、仕事が進む安心感が生まれます。
継続や紹介を増やしたいなら、満足度調査だけでなく「契約前の期待と違った点」「他の人に説明するときの言葉」「次も相談するとしたら何か」を聞きます。契約後の言葉は、発信や営業の改善にも戻せます。
IMP × Favの4象限で課題を診断する
IMPとFavを分けて見ると、「まだ届いていない」のか「届いた後に選ばれていない」のかを混同せずに済みます。
問い合わせが少ないと、記事数や広告費を増やしたくなります。しかし、すでに十分な流入があるなら、露出を増やすほど離脱が増えるだけかもしれません。反対に、既存顧客から高く評価されていても、検索や紹介で見つからなければ新規成果は広がりません。

| 状態 | 起きていること | 最初に確認すること | 優先施策 |
|---|---|---|---|
| IMP低・Fav高 | 知る人からは選ばれる | 流入経路、指名検索、紹介 | SEO、広報、採用広報 |
| IMP高・Fav高 | 成長を再現しやすい | どの接点が決め手か | 型化、教育、対象拡張 |
| IMP低・Fav低 | 露出も体験も未整備 | 対象者と提供価値 | 小さく検証しながら両方を整備 |
| IMP高・Fav低 | 見られるが選ばれない | 離脱点、質問、比較理由 | 説明、サイト、面接、商談の改善 |
四象限は厳密な統計モデルではありません。自社の議論を揃えるための診断図です。「サイトが悪い」「認知がない」と印象で決めず、接触量と接触後の反応を分けて確認するために使います。
Favを測る方法
Favは一つの点数に押し込まず、数字で「何が起きたか」、相手の声で「なぜ起きたか」を確かめます。
BtoBや採用では母数が小さく、受注や採用まで時間がかかります。最終成果だけを待つと、どの接点が改善したか分かりません。接触、Fav、成果を分け、施策に近い指標と遠い指標を並べます。
- 接触の数字
- Favの行動
- 成果の数字
- 選んだ理由

成果指標と中間指標を分ける
施策に近い指標ほど早く変化し、成果に近い指標ほど事業への意味が大きいため、両方を見ます。
SEO記事を直した翌週に受注だけを見ると、判断を誤ります。まず表示された検索語、読了、サービスページへの遷移、指名検索、問い合わせ内容を確認します。その後、商談、受注、継続へつながったかを追います。
採用も同じです。求人表示から応募、日程確定、面接参加、次回選考、承諾、入社までを分けます。応募数だけ増えて面接参加が下がったなら、母集団形成より、求人内容や日程調整の改善が先です。
| 対象 | 早く変わる指標 | Favの手がかり | 最終成果 |
|---|---|---|---|
| SEO・記事 | 表示、クリック、回遊 | 再訪、指名検索、質問 | 問い合わせ、商談、受注 |
| 採用 | 求人閲覧、応募、返信 | 面接参加、質問、選考継続 | 承諾、入社、定着 |
| 営業 | 返信、日程確定、資料閲覧 | 追加相談、社内共有、再商談 | 受注、継続、紹介 |
| 既存顧客 | 定例参加、確認時間 | 相談範囲、任せる範囲 | 継続、追加発注、紹介 |
小規模企業は少人数の聞き取りから始める
回答数が少なくても、選んだ人・迷った人・離れた人の言葉を分けて聞けば、改善仮説をつくれます。
最初から大規模アンケートを設計する必要はありません。最近の顧客、失注した見込み顧客、入社者、辞退者など、異なる結果の人へ同じ質問をします。共通する言葉と、結果ごとの違いを見ます。
ただし、数人の声を市場全体の事実にしてはいけません。聞き取りは原因候補を見つけるために使い、サイト修正後の反応、返信率、面接参加、受注などの行動で確かめます。
対象者/最初の接点/期待したこと/迷ったこと/決め手/結果/次に直す接点。個人が特定される情報は、利用目的と共有範囲を決めて扱います。
Alpha FavがFavをAlpha化する4つの支援
Alpha Favは、見つけてもらう、理解してもらう、対話で信頼をつくる、日常で約束を守るまでを一つの事業体験として支援します。
ここでいう「Alpha化」は、Favを最大化することです。露出だけ、制作だけ、面接だけを切り離さず、企業が本来持っている魅力を言葉にし、必要な接点へ戻します。支援範囲は課題に応じて組み合わせます。
- Fav SEO
- Fav RPO
- Fav Communication
- Fav Content

Fav SEO|検索で見つかり、読後に相談したくなる状態をつくる
検索順位だけでなく、読者が判断に必要な情報を得て、次の行動へ進める記事とサイトを設計します。
キーワード調査、競合見出し、再検索語、検索意図を確認し、記事の役割を決めます。一次情報、比較表、手順、テンプレートを入れ、サービスページとの内部リンクを整えます。
表示回数を増やす記事と、相談の不安を解く記事は役割が違います。トピッククラスターを設計し、認知から比較、相談までを一つの導線にします。
Fav RPO|応募から入社までの候補者体験を整える
採用業務を代行するだけでなく、候補者が会社を理解し、納得して選べる選考体験をつくります。
求人、スカウト、日程調整、面接、評価、オファー、入社前連絡を確認します。候補者への返信と社内の判断が止まる場所を見つけ、担当、期限、テンプレート、評価基準を整えます。
採用広報と選考現場の説明も揃えます。記事で語る文化と面接官の言葉が違えば、応募時の期待は崩れます。魅力だけでなく、仕事の難しさや合わない条件も伝えます。
Fav Communication|代表の意図を定例・チャット・外注先へつなぐ
代表が毎回説明しなくても仕事が進むように、判断の背景を整理し、関係者へ伝わる言葉と運用に変えます。
現在の外注先を変えず、その間のコミュニケーションだけを巻き取ることもできます。月4回の定例、平日チャット、外注先1社からを目安に、議題、決定事項、宿題、確認待ちを整理します。詳細は業務量と体制に応じて相談します。
重要な意思決定は契約で定めた範囲に残し、勝手に判断はしません。代表の口として説明しながら、判断が必要な点は短く戻します。
Fav Content|企業の魅力を一貫した言葉にする
note、導入事例、営業資料、採用記事など、接点ごとに散らばった説明を一つの企業像へつなげます。
代表や社員への聞き取りから、選ばれる理由、顧客が使う言葉、仕事の姿勢を抽出します。媒体ごとに同じ文章を転用するのではなく、読者が知りたい順番へ組み替えます。
文章制作だけでなく、更新計画、取材、確認、公開後の改善まで支援できます。詳しい支援内容はサービス案内をご覧ください。
Favを高める90日の進め方
最初の30日で観察し、次の30日で選ばれる理由を言葉にし、最後の30日で接点へ実装して反応を確かめます。
全チャネルを一度に刷新すると、何が効いたか分かりません。問い合わせ、採用、既存顧客のうち、事業上の影響が大きい経路を一つ選びます。その経路で、選ばれなかった理由を一つずつ減らします。
- 1〜30日:観察
- 31〜60日:言語化
- 61〜90日:実装・計測

1〜30日|選ばれるまでの接点を観察する
対象者が企業を知ってから意思決定するまでを並べ、質問、迷い、離脱、担当、期限を事実で確認します。
検索結果、記事、サービスページ、問い合わせ返信、面接、商談、見積、契約、定例を、相手が体験する順番で見ます。部署ごとの資料一覧ではなく、相手の画面と受け取る文面を実際に確認します。
社内では「よく聞かれる質問」「毎回説明し直すこと」「返答に時間がかかること」を集めます。顧客や候補者には、選んだ理由だけでなく、迷った理由も聞きます。
31〜60日|選ばれる理由と約束する体験を言葉にする
誰のどんな状況に対し、何を変え、どこまで支援するかを一文にし、証拠と条件を添えます。
「伴走します」「本質的に支援します」のような広い言葉だけでは判断できません。担当範囲、連絡頻度、成果物、開始条件、顧客側に残る判断を具体化します。
同時に、顧客が実際に使った言葉を残します。会社側の表現より、選んだ人の言葉の方が、次の見込み顧客の疑問に近いことがあります。
61〜90日|最重要の接点へ実装し、変化を測る
離脱への影響が大きく、短期間で変えられる接点から修正し、近い指標と最終成果を分けて確認します。
記事ならタイトル、導入、比較表、CTA。採用なら日程調整、面接案内、評価基準、結果通知。既存顧客なら定例議題、決定事項、宿題の残し方から始めます。
結果が変わらなければ、Favという抽象語で片付けません。対象者が違うのか、そもそもIMPが足りないのか、価格や条件が合わないのかを再確認します。
Favを損なう5つの失敗
誇張、接点ごとの不一致、返信の放置、数字だけの最適化、対象を絞らない発信は、Favを弱めます。
Favはデザインやコピーだけではつくれません。相手との約束が、実際の仕事の進め方に表れている必要があります。次の失敗がある場合、露出を増やす前に直します。
| 失敗 | 相手に起きること | 確認する場所 | 改善 |
|---|---|---|---|
| 魅力を誇張する | 契約・入社後に期待差が出る | 広告、求人、営業資料 | 条件、限界、向かない相手も示す |
| 接点ごとに説明が違う | 何が正しいか不安になる | サイト、面接、商談 | 約束と根拠を共通化 |
| 返信・判断を放置する | 優先されていないと感じる | メール、チャット、選考 | 窓口と回答期限を決める |
| 表示・応募数だけを追う | 接触後の離脱が見えない | 分析表、定例資料 | 再訪、質問、継続も見る |
| 誰にでも好かれようとする | 説明が一般的になる | トップ、求人、提案 | 合う相手と提供範囲を明示 |
そのまま使えるFavの聞き取り台本
Favは社内の思い込みで決めず、顧客・候補者・社員が実際に覚えている接点から探します。
質問を一度に全部聞く必要はありません。商談後、入社後、契約更新時など、相手が体験を思い出せる時期に15〜30分ほど聞きます。回答をよく見せるために誘導せず、具体的な場面を掘り下げます。
- 依頼文
- 質問台本
- 社内記録
聞き取りを依頼するメール
改善目的と所要時間、営業ではないこと、回答の扱いを先に伝えると、率直な話を聞きやすくなります。
【お名前】様
いつもありがとうございます。株式会社Alpha Favの【担当者名】です。
現在、当社の説明や対応を改善するため、実際に体験された方のお話を伺っています。
よかった点だけでなく、分かりにくかった点や迷った場面も率直に教えてください。営業のご案内ではありません。所要時間は15分ほどを予定しています。
伺った内容は改善のために社内で整理し、個人が特定される形で外部公開する場合は、事前に確認します。
ご協力いただける場合は、【候補日時】からご都合のよい時間をお知らせください。
どうぞよろしくお願いいたします。
顧客・候補者へ聞く9つの質問
比較、記憶、不安、決め手が動いた具体的な場面を聞くと、直す接点が見つかります。
2. そのとき、何が印象に残りましたか
3. 他の選択肢と比べた点はどこですか
4. 問い合わせ/応募をためらった理由はありましたか
5. 最終的に進もうと思った出来事は何でしたか
6. 説明や対応で安心した場面はありましたか
7. 逆に、分かりにくい・不安だと感じた場面は何でしたか
8. 当社を他の人へ説明するとしたら、どんな会社だと言いますか
9. 今後も選びたいと思うために、改善してほしいことは何ですか
「なぜですか」を繰り返すより、「そのとき何を見ましたか」「誰と比べましたか」「どの言葉が残っていますか」と場面を聞きます。相手の言葉を会社側の表現へ直さず、そのまま記録してください。
回答を施策へつなげる社内記録
聞いた内容を感想で終わらせず、どの接点を誰がいつ直すかまで一枚に残します。
結果(相談/失注/応募/辞退/入社/継続など):
最初の接点:
相手が使った言葉:
好感・信頼が動いた場面:
不安が生じた場面:
比較された相手・選択肢:
意思決定を後押しした情報:
現在サイトや資料に載っているか:
追加するページ・資料:
改善する対応:
確認する指標:
担当者:
期限:
Favについてよくある質問
Favは理念として掲げるだけでなく、接点ごとの判断、計測、改善へ使うことで意味を持ちます。
ここでは、Favを導入するときに出やすい疑問へ簡潔に答えます。
- 数値化
- BtoB
- 商品力との関係
- 最初の改善
Favは数値化できますか
好意、信頼、想起、推奨、再訪などは個別に測れますが、すべてを一つの独自点数へまとめる必要はありません。
対象者、接点、期間を揃え、施策前後の変化を見ます。小規模企業ではサンプルが少ないため、比率の上下だけで断定せず、質問内容や離脱理由と合わせて読みます。
BtoB企業にもFavは必要ですか
比較期間が長く関係者が多いBtoBほど、担当者が社内で説明できる理解と信頼を整える意味があります。
担当者が好感を持っても、上司へ価値や条件を説明できなければ決裁へ進みません。記事、資料、商談、見積で同じ約束と根拠を示し、社内共有しやすくします。
よい商品・サービスがあれば十分ではありませんか
提供価値は土台ですが、見つけてもらい、理解され、信頼されなければ、比較候補へ入りにくくなります。
反対に、印象だけを整えて提供品質が伴わなければFavは続きません。商品・サービスと、伝え方・対応の両方を改善します。
最初にどこを改善すべきですか
成果への影響が大きく、離脱理由を確認でき、短期間で変更できる接点から始めます。
問い合わせが少ないなら検索とサイト、応募後辞退が多いなら候補者対応、既存顧客との確認が多いなら定例とチャットを見ます。流行の施策より、自社の詰まりを優先してください。
まとめ|好かれる理由を、事業の力に
Favとは、認知や接触から成果へ進む間に積み重なる、理解・好感・信頼・期待・想起です。
IMPを増やすだけでも、見た目を整えるだけでもありません。検索で見つかり、記事で理解し、面接や商談で安心し、契約後や入社後に約束が守られる。その連続が、問い合わせ、応募、受注、継続へつながります。
まずは一人へ、「選んだ理由」「迷った理由」「当社を一言で表すなら何か」を聞いてください。そこに、会社側では言葉にできていなかったFavがあります。
早稲田大学教育学部卒業後、法人営業・マーケティング・事業企画を経て、株式会社Alpha Favを創業。現在は代表取締役として、企業の魅力を言葉と実務に落とし込み、顧客や候補者から選ばれる状態をつくるための支援を行っています。
無料相談・見積もりを依頼する
ALPHA FAV KNOWLEDGE
Favを実務へつなげる
好かれる理由は、採用や外注管理の一つひとつの接点でつくられます。課題に近いガイドから、具体的な進め方を確認してください。

