定例会議は必要?廃止・削減・継続を決める判断基準
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定例会議は、定期開催していることではなく、同期して決める必要があるかで見直します。廃止・頻度削減・継続を決める5つの質問と、チャットへ置き換える方法を紹介します。

定例会議の廃止・削減・継続を決める5つの質問
次の5問で「はい」が2つ以下なら、廃止または非同期化を検討します。会議の回数ではなく、会議でしか進まない仕事があるかを見ます。
実務で迷わないための追補
定例会議は「意思決定の有無」で見直す
定例会議を残す基準は、同時に集まることで判断や調整が進むかどうかです。共有だけの定例は文章へ移し、会議時間は論点に使います。
廃止か継続の二択にせず、時間短縮、参加者削減、隔週化、必要時開催を試します。見直し後は決定速度と手戻りが悪化していないか確認します。
会議を廃止する前に確認する3項目
迷ったときは、結論を急ぐ前に次の三点を揃えます。複数の担当者がいても、同じ基準で対応しやすくなります。
| 判断軸 | 見るポイント | 実務上の扱い |
|---|---|---|
| 残す | 判断・対立調整がある | 論点を事前共有 |
| 減らす | 議題が毎週はない | 隔週・参加者限定 |
| 廃止 | 読み上げ中心 | 非同期報告へ移行 |
判断軸を文章に残すと、次回から同じ確認をやり直さずに済みます。例外だけを人に相談する運用へ移せます。
迷ったときの進め方
次の順番なら、確認漏れと余計な往復を抑えられます。
- 直近4回の議題を分類する
- 会議でしか進まない論点を残す
- 2週間試行し、判断待ちと手戻りを確認する
重要なのは、相手や担当者が次に何をすればよいかまで決めることです。 事実共有だけで終わらせず、担当・期限・次の連絡を一つずつ置きます。
失敗しやすいポイント
会議時間だけ削ると、裏側のチャット往復が増えることがあります。削減後の総工数で判断します。
□ 複数部署の意思決定者が同時に判断する必要がある
□ 文章だけでは前提の食い違いを解消しにくい
□ 数値の変化に応じて、その場で施策を変更する
□ 利害が異なる担当者の合意が必要である
□ 会議後に担当・期限・決定事項が必ず残る
廃止を伝えるSlack例文
○○定例は、直近4回が進捗共有のみだったため、来月から文章報告へ変更します。 毎週○曜12時までに、進捗・課題・判断依頼をこのスレッドへ投稿してください。 判断が必要な週のみ、30分の会議を設定します。
毎週同じ時間に集まるものの、話すことがない。進捗を読み上げ、次回日程を確認して終わる。それでも「なくすと情報が漏れそう」という不安から、定例会議は残り続けます。
定例会議が必要かどうかは、会議時間の長さではなく、同じ時間に集まることで判断・調整・問題解決が速くなっているかで決めます。本記事では、廃止・非同期化・統合・頻度変更・継続を選ぶ判断基準と、失敗しない見直し手順を紹介します。
即レスより、迷わず進める情報を残す
素早い返信が評価される職場ほど、重要業務が細切れになりやすくなります。Atlassianの2024年調査では、65%が重要な仕事を進めることよりメッセージへ素早く返すことを重視すると答え、55%は必要な情報を追跡しづらいと回答しました。決定事項、担当、期限を一か所へ残す必要があります。

定例会議は本当に必要か
定例会議は、繰り返し起きる判断や調整を早くする場合に必要で、情報の読み上げだけなら別の方法へ移せます。
毎週・毎月の予定を先に確保できることは、関係者が多い仕事では役立ちます。問題が大きくなる前に相談でき、複数部署の優先順位を揃えられるからです。
一方、進捗がシステムで確認でき、質問も担当者間で解決し、決定事項がないなら、全員が集まる価値は低下します。必要性は会議名や慣例ではなく、直近の成果から判断してください。
必要な定例会議の特徴
残す価値があるのは、定期的に複数人の判断や相互調整が必要で、遅れると事業へ影響する会議です。
たとえば、複数部署が関わる納期調整、経営資源の配分、顧客案件のリスク対応です。書面で事実を共有した後、優先順位や担当をその場で決めます。
| 特徴 | 会議で生まれる価値 | 確認できる成果 |
|---|---|---|
| 複数部署の依存関係がある | その場で順序と担当を調整 | 待ち時間・差し戻しが減る |
| 継続的に判断が発生する | 決裁者がまとめて判断 | 判断待ち日数が短くなる |
| リスクを早期発見したい | 異常と影響を共有 | 重大化前に対応が決まる |
| 関係者の認識差が大きい | 前提と優先を揃える | 手戻り・個別確認が減る |
「コミュニケーションのため」だけでは、成果を評価できません。どの認識差を減らし、どの行動につなげるかまで言葉にします。
不要になった定例会議の特徴
目的が終了し、報告だけで、決定や行動が生まれず、同じ情報を別の場所でも共有している会議は見直し対象です。
立ち上げ期に必要だった会議が、運用安定後も残ることは珍しくありません。過去に重要だったことと、今も必要なことは分けて考えます。
議題がない週に雑談で時間を埋める、欠席者が多く結論を出せない、参加者の多くが発言しない、会議後に同じ説明を個別で繰り返す状態も、設計が合っていない兆候です。
廃止・継続を決める8つの判断基準
目的、成果、同時性、参加者、頻度、代替手段、記録、リスクの8項目で定例を評価します。
一項目だけで即廃止せず、直近4回程度のアジェンダと議事録を見ます。実態が残っていなければ、参加者へ会議後に変わったことを聞いてください。
| 判断基準 | 残す方向 | 見直す方向 |
|---|---|---|
| 目的 | 現在の事業課題と一致 | 達成済み・説明できない |
| 成果 | 決定や障害解消がある | 報告だけで行動がない |
| 同時性 | 同時に話すほど速い | 文書で順に回答できる |
| 参加者 | 判断・情報・実行に必要 | 念のため参加が多い |
| 頻度 | 課題の発生周期と一致 | 毎回話題がない |
| 代替 | 会議でしか扱えない | 既存ツールで共有可能 |
| 記録 | 決定と担当が残る | 同じ議題を繰り返す |
| リスク | 廃止すると重大な見落とし | 廃止しても相談経路がある |
残す方向が多くても、そのまま継続する必要はありません。目的に対して参加者や頻度が過剰なら、縮小で改善できます。
会議の成果を「決定・調整・発見・関係」の4つで見る
数値化しにくい会議も、何が生まれたかを4種類に分ければ必要性を評価できます。
決定は方針や優先順位の確定、調整は担当・期限・依存関係の解消、発見はリスクや認識差の早期把握、関係は率直に相談できる状態の維持です。
関係づくりは重要ですが、目的を曖昧にする理由にはなりません。1on1、振り返り、雑談会など、意図に合う場へ分けた方が参加者の期待を揃えられます。
会議コストを正しく把握する
会議コストは開催時間だけでなく、参加者全員の時間、準備、移動、中断後の復帰を含めて見ます。
単純な把握には「参加人数×会議時間×回数」を使えます。金額換算が必要なら、社内で定めた時間単価を掛けます。ただし、仮の単価を根拠なく外部公開する必要はありません。
コストだけを理由に短縮すると、必要な意思決定まで減るおそれがあります。会議で回避できた遅延や手戻りも合わせて確認します。
機会損失を参加者ごとに確認する
同じ一時間でも、担当者が会議のために中断した仕事と、会議で得た情報は人ごとに異なります。
「参加して役立ったか」だけでなく、「この場で自分の判断・情報提供が必要だったか」を聞きます。結果を知るだけなら議事録共有へ変えられます。
全員参加を減らすときは、必要な人が途中参加できる時間帯を示す、議題別に参加者を分ける、決定事項を当日共有するなど、情報格差を防ぐ仕組みを用意します。
定例会議の5つの見直し方
選択肢は廃止だけではなく、非同期化、統合、頻度変更、参加者縮小、再設計があります。
目的は会議数を減らすことではなく、必要な情報と判断が最短経路で動くことです。
1.廃止する
目的が終了し、代替経路があり、直近で成果が生まれていない会議は終了します。
廃止日、保存する記録、今後の相談窓口、緊急時の連絡方法を知らせます。予定表から削除するだけでは、個別会議が増える可能性があります。
一定期間の試行として止める場合は、再開条件を置きます。「重要な判断待ちが二件以上」「部署間の期限調整が必要」など、感覚ではなく状態で決めます。
2.非同期の報告へ変える
進捗・数値・連絡事項は共通フォーマットで共有し、質問期限と返信担当を決めます。
チャットへ自由形式で投稿すると情報が流れます。週次レポートやタスク管理表に、成果、差分、課題、支援依頼、判断待ちを揃えます。
文章で誤解しやすい論点や、回答が往復する項目だけ短い臨時会議へ移します。非同期と同期を対立させず、内容で使い分けてください。
3.目的が重なる会議を統合する
同じ参加者が同じ情報を複数の定例で説明しているなら、会議体を一つにまとめます。
部署別定例とプロジェクト定例が重複する場合、報告は共通資料へ集約し、意思決定の会議だけ残します。統合後に議題を全部足すと長時間化するため、不要項目も削ります。
役員会への報告など別の目的がある場合は、同じ元データから要約を作り、担当者の再説明を減らします。
4.頻度と時間を変える
課題が発生する周期と、判断が遅れても許容できる期間に合わせて頻度を決めます。
変化の速い立ち上げ期は週次、安定運用後は隔週・月次へ変更できます。毎回話題が少ないなら頻度が高く、会議間で問題が長期間止まるなら低すぎます。
時間は30分を標準にしても、目的で調整します。短縮のために重要な対話を切るのではなく、事前共有と参加者の絞り込みを先に行います。
5.会議を再設計して残す
必要な定例は、報告を事前共有し、決定事項・決裁者・終了条件を明示して残します。
アジェンダに「共有/相談/決裁」を付け、決裁項目を先に扱います。最後に、決定、担当、期限、保留条件を読み上げます。
会議ごとに責任者を置き、議題がない場合の中止判断も任せます。全員が開催者だと、誰も停止を決められません。
定例会議を廃止するときの代替設計
会議が担っていた情報共有、相談、判断、記録の四機能を洗い出し、それぞれの移行先を決めます。
会議をなくした直後は時間が増えても、相談先が分からず判断が止まることがあります。機能ごとの代替を一枚にまとめます。
| 機能 | 代替方法 | 運用ルール | 会議へ戻す条件 |
|---|---|---|---|
| 進捗共有 | 週次レポート | 提出・確認期限 | 差分が重大 |
| 質問・相談 | 担当チャット | 宛先と返信目安 | 複数部署で対立 |
| 決裁 | 決裁メモ | 選択肢・推奨案・期限 | リスクが大きい |
| 記録 | 決定ログ | 更新責任者と保存先 | 前提の解釈が割れる |
相談の窓口が増えすぎないよう、日常質問、緊急、決裁の経路を分けます。通知ルールも決め、非同期化で集中時間が失われないようにします。
2週間の試行で安全に見直す手順
会議を恒久廃止する前に、直近4回の監査、代替設計、2週間の試行、振り返りの順で進めます。
まず、会議名、目的、参加者、時間、直近の決定、持ち越しを一覧にします。成果がなくても、廃止リスクが高い会議は再設計を選びます。
定例会議の棚卸しテンプレート
一会議一行で、目的、成果、代替、廃止リスク、次の判断を記録します。
責任者:
目的:
頻度/時間/参加者:
直近4回の決定・調整:
報告に使った時間:
同時に集まる必要:
代替できる方法:
廃止した場合のリスク:
提案:廃止/非同期/統合/頻度変更/再設計/継続
試行期間:
再開・見直し条件:
次回評価日:
「無駄だと思う」といった印象だけでなく、どの機能が使われていないかを説明します。会議の責任者と参加者で試行条件を合意してください。
試行中に確認する指標
削減時間に加え、判断待ち、期限超過、個別会議、情報漏れ、参加者の負担を確認します。
定例を止めた結果、短い個別会議が増えた場合は、参加者を絞った定例へ戻す選択があります。重要なリスクが見つからなくなった場合は、週次レポートの項目や相談経路を改善します。
二週間で発生しない月次業務もあるため、会議の周期に応じて評価期間を延ばします。再開するときも元の形へ戻すのではなく、必要だった機能だけを復活させます。
公的な会議体の見直し基準から学べること
民間企業の定例にも、目的達成、必要性低下、形式的な情報伝達、重複という観点を応用できます。
三重県の「審議会等の設置・運営等に関する判断基準」は、設置目的を達成したもの、必要性が低下したもの、行政情報の伝達など開催内容が形式的なものについて、廃止や整理・統合を検討する考え方を示しています。
行政の審議会と社内定例は制度が異なりますが、「一度作った会議も、目的と実態で定期的に見直す」という考え方は共通します。会社では四半期ごとなど、定例の棚卸し日を予定へ入れると形骸化を防げます。
定例を残す場合も報告と意思決定を分ける
会議を継続するなら、事前共有できる報告を外し、意思決定へ使える時間を確保します。
独立行政法人福祉医療機構の業務改善解説でも、事前共有できる情報の説明が会議を占めると、意思決定の時間が不足すると指摘されています。
参照:会議・委員会を活用した業務改善の推進|独立行政法人福祉医療機構
報告を週次レポートへ移し、会議では例外、支援依頼、判断待ちを扱います。残す会議も、目的に合わせて内容を変える必要があります。
よくある質問
定例会議は一律に廃止せず、会議が担う機能と代替手段を確認して調整します。
定例会議で話すことがない週はどうしますか
決定・相談・例外がなければ中止し、報告は文書で共有します。
開催判断の締切と責任者を決めます。「前日15時までに議題がなければ中止」とすれば、参加者は集中時間を予定へ戻せます。
朝会は必要ですか
短期間の相互調整や障害除去に役立つなら残し、個人の作業報告だけなら非同期化できます。
毎日状況が変わる現場と、個人で完結する業務では必要性が違います。朝会後に担当や優先順位が変わったかを振り返って判断します。
オンライン会議ならコストは低いですか
移動は減りますが、参加者全員の時間と作業中断は残るため、同じ基準で見直します。
接続が容易な分、短い会議が増える場合もあります。事前資料、目的、終了条件を明示し、コメントで済む内容は会議へ持ち込みません。
経営会議は廃止できますか
法令・定款・社内規程で必要な会議や手続きは、自己判断で廃止せず専門家と確認してください。
運営改善は可能でも、取締役会など法的要件がある会議は一般的な社内定例と扱いが異なります。本記事の判断基準は、任意に設けた業務上の定例を主な対象としています。
定例会議を残すか廃止するかの判定手順
定期開催されていることは必要性の根拠にならず、同じ時間に集まることで判断・調整が速くなるかを確認します。

進捗を読み上げるだけなら文章へ移せます。一方、複数部署の依存関係を調整する、週内に決裁する、問題の兆候を早く拾う場合は定例会議に価値があります。会議を廃止する前に、報告先と判断経路を代替してください。
| 会議の内容 | 推奨する形 | 理由 |
|---|---|---|
| 数字・進捗の共有だけ | 週次レポート | 非同期で確認できる |
| 複数担当の予定調整 | 15〜30分の定例 | 依存関係を同時に解く |
| 重要な方針決定 | 必要時に決裁会議 | 定例日まで待たない |
| 相談がある週だけ | 議題がなければ中止 | 開催自体を目的にしない |
廃止後は二週間だけ、決裁の遅れ、重複作業、情報漏れが増えていないかを確認します。問題が出た場合も元の60分会議へ戻すのではなく、必要な参加者と議題だけで再設計します。
定例会議を試験的に止める案内
廃止理由、代替する共有方法、緊急時の連絡先、見直し日を一度に伝えます。

「来月から中止します」だけでは情報の行き先が失われます。週次レポートの提出日、判断依頼の書式、問題が起きたときの招集者を決めてから停止してください。
定例会議の休止・廃止を伝える案内文
会議を消すだけでなく、代替経路と再開条件を伝えます。
【会社名】【担当者名】【期限】などを書き換えて使ってください。文面枠をクリックして選択し、Ctrl/Command+Cでコピーできます。
2週間休止する案内
試行期間と評価項目を示すと、参加者の不安を減らせます。
【会議名】は、【日付】から2週間休止します。 進捗共有は【週次レポート】、通常相談は【チャット】、決裁は【決裁メモ】へ移します。 緊急時の連絡先は【連絡先】です。 試行中は、判断待ち・情報漏れ・個別会議の増加を確認します。 【評価日】に、廃止・再設計・再開を判断します。
議題がない回を中止する連絡
定例を中止しても確認経路は残します。
【日時】の定例は、決裁・相談・重大な例外がないため中止します。 共有事項は【URL】へ記載済みです。 追加議題がある場合は【期限】までに、問い・担当・必要時間をご記入ください。
まとめ
定例会議の必要性は、予定があるかではなく、同時に集まることで事業が前へ進んでいるかで判断します。
直近4回を見て、目的、成果、同時性、参加者、頻度、代替、記録、リスクを評価します。不要なら廃止、報告だけなら非同期化、重複なら統合し、必要な会議は意思決定中心へ再設計してください。
代替手段と再開条件を用意したうえで、まず二週間試すと安全に見直せます。
早稲田大学教育学部卒業後、法人営業・マーケティング・事業企画を経て、株式会社Alpha Favを創業。現在は代表取締役として、企業の魅力を言葉と実務に落とし込み、顧客や候補者から選ばれる状態をつくるための支援を行っています。
RELATED GUIDE
この課題を次の一手につなげる
個別の改善だけで終わらせず、前後の工程もそろえると運用が安定します。まず全体ガイドで現在地を確認し、関連する実務記事へ進んでください。


